ちょうど、7大隊大陸最年少登山を果たし、その後エベレストや富士山など清掃活動、シェルパ基金の設立など数々の活躍をしている、冒険家の「野口健」氏に傾倒している真っ最中だったので、気になったニュースだった。
実は、F1レーサーとして活躍していた、片山氏が登山家へ転向していることは知らなかった。新聞によれば、F1ドライバーを引退した後、2006年にマナスル、2008年にマッキンリーへ登山している。
引退後の短い期間でこれだけのことをやってのけるということは並大抵の努力ではできないことだと思う。きっと、F1レーサー時代に培ったものが生かされたからに違いない。実にすばらしい才能であると評価したい。
「天は、二物を与えず…」などとよく言われるが、片山氏についてはこれがあたらないことなのだろうと思う。もっとも、強い意思があればこそ成し得ることであると証明してくれたとも言える。片山氏とはそれほど年齢も違わないので、「自分も彼を見習うべき…」と少し恥ずかしい思いがよぎったのも事実である。
今回の富士登山では、次に予定している南極のビンソンマシフ登頂のための訓練として行ったもののようだ。慣れ親しんだ心の通い合う仲間との登山は、ある意味楽しいものだろう。しかし、それがことさら寒さの厳しい極地での登山となるとまたそれなりのトレーニングを積まなければならない。(この辺りの私のコメントは、恥ずかしながら、野口健氏の受け売りである…)
どのように今回のトレーニングをイメージしていたのかはわかる術もないが、登山計画書を提出していないということから 「計画がずさんだったのでは…?」 などと疑ってしまう。
海外の有名な高い山から比べると、3000m級の富士山は大したことのないように感じるが、その富士山といえども、2000mを過ぎれば、空気中の酸素は薄くなり、運動能力に影響を及ぼしてくる。つまり高山病となる可能性があるのだ。私自身、高校時代にクラスメート3人と一緒に登ったことがあるが、私は高山病にかかり、頂上付近でのことがあまり記憶にない。吐き気とひどい頭痛におそわれていたためである。
また、冬は気温も極端に下がり、零下に達することも当たり前である。季節がら、強い北風が吹き、寒さは一層厳しくなるばかりか、さえぎる物のない山肌でのビバークは、強風をまともに受けることとなる。
冬の登山であることに加え、タイミングの悪い事に、ここ1週間くらいの間に天気は一気に強烈な冬型となった。それも今回の事故を引き起こした要因であると分析する。
もしかしたら、片山氏と友人たちは、「日本」ということで、少し気を緩めていたのではないだろうか? ある意味、なめてかかっていた部分があるのではないだろうか? 山の恐ろしさは、そんなときに忍び寄ってくるのだと思う。
先日、野口健氏がらみの動画を探して、You Tube を見ていたら、氏が細木数子さんの番組に出ていたものがあった。細木さんは、山は神聖なところだから登るときは必ずお参りし、無事登らせてくださいと祈るものである。謙虚な気持ちで登っていかないととんでもないしっぺ返しをもらうことになる。と、ご自身が体験したことをお話していた。
前述した通り、今回、片山氏にそのような謙虚さがなかったとしたら、山の神様が怒りを表したのでは…?と思ってしまった。ましてや、日本一の山である富士山の神様である。その神様のお怒りとなれば…
このようなことを言うと、「そんな非科学的なことを!」 と仰る方がいるが科学だけで割り切れないのがこの世のことである。
ともかく、片山氏が無事に下山できたことについては喜びたいが、他の亡くなられた2人については、心からご冥福を祈りたい…


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